パチンコ店その③~年間600万円も電気代を削減!

年間1200万円の電気代を削減するテクニック!

前回まで(その①、その②)のおさらい

  1. 経費構成で見たら水道光熱費はたった4.4%と小さく見える。人件費、機械台費で約60%。
  2. 光熱費は金額に直すと高額!遊技台数300台の電気代は月間100万円、年間で1200万円!遊技台数780台で月額350万円、年間で4200万円近くにまでなっている店舗様もありました。
  3. 意外と遊技台の電力はメーカーの努力により、省電力化されていた。
  4. パチンコ店の電気代の約半分は空調が占めていた。

削減テクニック!

いよいよ削減テクニックです!遊技台は当然、自分たちでは省エネ化できません。ですが、300台の店舗で年間1200万円もの電気代を支払っている現状を改善しましょう。塵も積もれば作戦もあります。この手法で年間電気代の40%を削減できた店舗様もありますよ。

①店内の照明を削減(全電気代の削減率:約5%~10%)

もちろんこれは今や当然のことと思われますが、照明はLEDにしてください。ですが、注意点が必要です!店内照明をLEDに変更する場合、悪徳業者もいることをお忘れなく!(親身になってくれる業者様が多いです)LED照明に変更する際は必ず、既設照明とLED変更後の照明の比較表を提出してもらえます。(提出しない業者は問題外)ですが、ここで注意してみないと損をする場合があります。既設の照明の数とLED変更後の照明の数を必ず確認してください。悪い例としては、年間これだけ削減できる金額だけを気にして、必要のないLED照明を増設されてしまうということがあります。さらには照度が下がるからという理由を言われる場合もあります。本当に必要なのか?言われたままにすると年間削減はできても、無駄な設備投資をする羽目になってしまいます。必ず、LEDに変更をする際は、既設照明の個数、店内の各エリアの照度を事前に計測、把握しておいてください。そうすれば年間削減もできて、無駄な変更費用もかからずにすみますよ。

②トイレの温水便座を削減(全電気代の削減率:約1%~3%)

意外や意外、多くの店舗で見落としているのが、トイレの温水便座です。冬場は冷たいので便座が暖かくないと不親切につながりますが、温かい時期はどうでしょう?さらにアンケートで、外出先でシュレットを「使用する」が男性52.6%、女性34.4%という結果(出典:クリエイティブサーベイ株式会社は、20~50代の男女600名を対象にネットリサーチシステムを用いて「トイレに関する意識調査」)を踏まえて、意外とまだまだみんながみんな使用するとまでは至っていないのがポイントです。冬場以外は温水便座の電源をOFFしても構わないと思います。サービス低下につながると思われるのでしたら、最近増えてきた商業施設のように個室を「ウォシュレット使用可の個室」と、「省エネ活動OFF中」の2つに分けるのも手です。こんなことしてどれだけ削減できるのか?と思われるでしょうが、意外や意外!温水便座の種類にもよりますが、非常に消費電力は高いんです。一番高い種類にもなるとその最大消費電力は1,291Wにまでなります。仮に10台消せば契約電力も10kW程度削減ができてしまいます。やらない手はないでしょう。

③各電源ON/OFFを明確に(全電気代の削減率:約1%~3%)

これは皆さんも既にやっていることですが、各電源のON/OFF時間を明確にしましょう。営業前に島電源、遊技台電源は基本、ギリギリまで必要ないと思います。閉店後もすぐ消す。必要の無い照明もギリギリまで点けずに閉店後はすぐ消す。深夜までネオンも消し忘れているパチンコ店も街中では稀に見ますね、もったいないです。人の手が必要となることですが、1年365日長時間営業しているパチンコ店では塵も積もれば非常に大きくなります。分かっていることですが、とある小中学校でも照明や空調などの切り忘れが発生するくらいです。10年間切り忘れは絶対ないと言えるくらいまでの意識が必要です。心配な方は分電盤を改造して、タイマーをつけるのも手です。改造費は一概には言えませんが、ON/OFFタイマーであれば10万円もあればできてしまいます。切り忘れで年間数十万損をするくらいならやっても良いと思いますよ。

④無駄な残業を減らす(全電気代の削減率:約1%~)

先日、意外な問い合わせが弊社にありました。「消費電力が上がってきてしまっている」とのこと。弊社で調査をした結果、深夜の時間帯が昨年と比べて明らかに電力が増加していたのです。仮に遊技台を昨年より1時間長くONしていたとしたら、「遊技台1台1時間で使用する電力」×「遊技台数分」がかかってしまいます。1000台のお店でしたら恐ろしいですよね。照明もしかりです。1時間長いだけで塵も積もれば大きな山となってしまいます。新台入替作業や、イベント準備など、パチンコ店さんの業務は一般的な仕事量で見ても計り知れないくらい多いですが、無駄な残業をしないよう、業務整理は必須です。

⑤無駄な換気をしない(全電気代の削減率:約5%~10%)

意外と皆さん気にされていませんが、店舗の換気をコントロールすることは非常に重要な電気代削減の一つです。パチンコ店などでは、建築された際に遊技台数500台の店舗なら常時500人がいると仮定して換気設備を構築される店舗がほとんどです。ですので、1時間にホール内の空気を約15回も排出されているパチンコ店も実際に多くあります。このことにより何が起きるかといいますと、夏場などせっかく冷やした空気を1時間に15回も外に排出してしまっていることになります。結果、エアコンは常に全力で冷やそうと動いてしまいますので、結果、空調負荷が大きくかかってしまうということになります。空調は全電気代の約半分を占めていますので、非常にもったいないですね。これから全面禁煙化が始まりますので、タバコの煙等も気にせず換気調整ができると思います。この際に換気回数を見直してみてください。お客様の数によってコントロールする方法が一番好ましいですが、すぐできる方法としては最低でも換気調整スイッチを最低回数に設定しておきましょう。

⑥全電気代の半分を占めている空調を削減(全電気代の削減率:約10%~20%)

全電気代の約半分を占めている「空調」ですが、当然、使用しないのが一番の削減となります。ですが、使用しないということはできませんよね、当然です。どう削減するかとしては、デマンドコントロール機器を使用したり、散水をしたりと方法は様々です。これ以上書くと宣伝になってしまいますので控えておきます(笑)が、空調をコントロールすることが大きな削減となりますので、ぜひ調べてみてください。

まとめ

まだまだほんの一部ですが、パチンコ店の削減方法をご紹介しました。

  1. 店内照明
  2. トイレの温水便座
  3. 各電源ON/OFF設定
  4. 無駄な残業カット
  5. 換気調整
  6. 空調制御

ちょっとした意識や方法で非常に大きく電気代の削減ができますので、ぜひトライしてみてください。この方法で年間約600万円(全電気代の約30%)の電気代削減を達成したパチンコ店様もありますよ!

このコラムを執筆した人:
営業部 原島健司
パチンコ店