テスラ元幹部が立ち上げた、環境配慮型バッテリーメーカー
ノースボルトは、2015年にテスラ元幹部であるピーター・カールソン氏とパオロ・セルッティ氏によって設立されたスウェーデンのバッテリー開発・製造会社です。欧州のEV産業の発展を支える存在として注目されており、その革新的な技術と環境への配慮は世界中から注目を集めています。
世界で最も環境に優しいバッテリー
ノースボルトのバッテリーは、製造過程で使用する電力を再生可能エネルギーに限定することで、従来のバッテリーと比べてCO2排出量を大幅に削減しています。これは、環境問題への意識が高まる現代において大きな強みであり、欧州連合(EU)の環境規制にも合致しています。(主に水力発電を利用)
欧州と北米に拠点を持つグローバル企業
ノースボルトは、スウェーデンに本社を置くほか、ドイツ、ポーランド、米国などに拠点を持つグローバル企業です。2021年にはスウェーデンのシェレフテオに最初の製造工場(EV100万台分のバッテリーを生産)を稼働させ、現在は欧州と北米にさらに5つの製造工場を建設する計画を発表しています。
テスラやBMWなど、名だたる企業と提携
ノースボルトは、テスラ、BMW、フォルクスワーゲンなど、世界の名だたる自動車メーカーと提携関係を結んでいます。これらの企業は、ノースボルトの環境配慮型バッテリーを次世代EVに採用する予定であり、ノースボルトの事業拡大に大きく貢献しています。
日本の技術者も貢献
ノースボルトのシェレフテオ工場には、日本の技術者も多く参加しています。日本の技術力とノースボルトの革新的な技術が融合することで、より高性能で環境に優しいバッテリーの開発が期待されています。
シェレフテオの町:北極圏の小さな町が世界を変える
ノースボルトの最初の工場は、スウェーデン北部のシェレフテオという小さな町に建設されました。人口約3万人のこの町は、かつては鉱業で栄えていましたが、近年は衰退していました。しかし、ノースボルトの工場建設によって、町は活気を取り戻し、新たな雇用が生まれています。
未来への挑戦:リサイクル事業への進出
ノースボルトは、バッテリーの製造だけでなく、リサイクル事業にも積極的に取り組んでいます。使用済みバッテリーを回収し、高効率でリサイクルすることで、資源の有効活用と環境負荷の低減を目指しています。
さらなる成長を目指すノースボルト
ノースボルトは、今後もバッテリーの生産能力を拡大し、リサイクル事業を強化していくことで、世界をリードするバッテリーメーカーとしての地位を確立していくでしょう。その挑戦は、欧州EV産業の未来だけでなく、地球環境の未来にも大きな影響を与えていくことでしょう。

ノルウェーは、人口550万人の国で、人口密度が14.4人/㎢という少なさで、車無しでは生活できない国です。また、あまり知られていないですが、世界10位の石油輸出国であり、天然ガスについては世界3位の輸出量を誇る資源大国でもあります。そんな状況にあるのにもかかわらず、2022年末時点で新車販売台数の86.2%をEVが占める、世界で最もEV普及率の高い国です。これは、2021年の65%から更に20%以上も上昇しており、驚異的な速度でEVが普及していることを示しています。
環境への意識と政府の強力な支援
石油産出国でありながら、脱石油と環境問題への意識が高いノルウェー国民は、EVを積極的に選択しています。2022年時点で、ノルウェー国民の70%以上がEVを次の車として検討していると回答しており、その高い意識が伺えます。さらに、政府はEV普及を促進するために、様々な政策を積極的に推進しています。具体的には、以下のような政策が挙げられます。
- 免税・減税:EV購入時の免税、自動車税・付加価値税の減税
- 公共駐車場の無料利用
- 充電インフラ整備:2023年末時点で約2万基の充電器を設置
- 公共交通機関の電動化:バスやタクシーなど、公共交通機関のEV化を推進
これらの政策により、EVの購入価格がガソリン車と同程度になり、充電も容易にできる環境が整備されています。
EV普及の成果と課題
EV普及により、CO2排出量の削減や経済効果などの成果が生まれています。2022年には、ノルウェーの運輸部門におけるCO2排出量は、1990年比で25%減少し、このうちEVが約10%を占めると推定されています。また、EV産業は新たな雇用創出や経済成長を促進しています。2022年時点で、ノルウェーのEV関連産業は約7万人の雇用を創出しており、今後も更なる成長が見込まれています。
一方、EV普及には課題も残されています。
- 車両価格:EVはガソリン車よりも車両価格が高く、購入を躊躇する人もいる。
- 充電インフラ:都市部では充電インフラが充実しているが、地方では不足している。
- 航続距離:EVの航続距離はガソリン車よりも短く、長距離移動には不向き。
- 電力系統への負荷:EVの普及により、電力系統への負荷が増加する可能性がある。
これらの課題に対して、政府や自動車メーカーは技術開発や政策支援を通じて解決に取り組んでいます。
未来への展望
自動運転技術やバッテリー技術の進歩、政策支援の継続により、EV普及はさらに加速していくと予想されます。2025年にはタクシーは100%EVにすることになっています。
- 自動運転技術:自動運転技術の進歩により、EVの利便性がさらに向上し、普及が加速する可能性があります。
- バッテリー価格の低下:バッテリー価格の低下により、EVの価格が下がり、より多くの人が購入できるようになる可能性があります。
- 政府の政策支援:政府は、EV普及目標の達成に向け、更なる政策支援を検討していくと予想されます。
ノルウェーは、EV社会の実現に向けて世界をリードする存在であり続けるでしょう。

2024年1月15~19日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)は、「信頼の再構築」をテーマに、世界各国・機関のリーダーたちが集結しました。
主要な決議事項
気候変動対策の強化
2050年までにカーボンニュートラル達成に向け、各国・企業の更なる努力が求められました。具体的には、再生可能エネルギーへの投資拡大、二酸化炭素排出削減目標の強化などが議論されました。
経済格差の是正
富裕層と貧困層の格差拡大は社会不安の火種となるため、最低賃金引き上げ、教育機会の平等化、富裕層への課税強化などが提言されました。
デジタル技術の倫理的な利用
AIやビッグデータなどのデジタル技術は、社会に大きな恩恵をもたらす一方、倫理的な問題も懸念されています。透明性や説明責任を強化し、人権侵害を防ぐためのガイドライン策定などが議論されました。
国際協調の強化
ウクライナ情勢やパンデミックなどのグローバル課題は、国境を越えた協力で解決する必要があります。国際機関の機能強化や、国家間の対話促進などが重要視されました。
注目トピック
メタバース
仮想空間と現実世界が融合するメタバースは、経済活動や社会生活に大きな影響を与える可能性があります。その倫理的な利用や規制について議論されました。
宇宙開発
宇宙開発は新たな経済活動の場として注目されています。宇宙資源の利用や宇宙旅行の安全性などについて議論されました。
ジェンダー平等の推進: ジェンダー平等は持続的な社会の発展にとって不可欠です。女性の政治参画や経済活動への参加促進などが議論されました。
ダボス会議の意義
ダボス会議は、世界が直面する課題について議論し、解決策を探る重要な場です。2024年会議は、信頼再構築という課題に向け、具体的な行動指針を示しました。今後、各国・企業がこれらの指針に基づいて行動することが重要です。
信頼再構築への課題
会議で提言された解決策を実行に移すには、多くの課題があります。
- 各国・企業の利害調整
- 資金調達
- 技術開発
- 人材育成
これらの課題を克服するためには、国際的な協調が不可欠です。ダボス会議をきっかけに、信頼再構築に向けた具体的な行動が加速することを期待しましょう。

地球の限界「プラネタリーバウンダリー」
「プラネタリーバウンダリー」は、人類が地球上で持続的に生存するために、 超えてはならない9つの地球環境の境界値を示した概念です。2009年にストックホルム大学などの研究者たちによって提唱されました。「地球の限界」あるいは「惑星限界」とも言われています。地球温暖化をはじめ人類が抱える難題を理解するキーワードとして 、あつかわれています。
9つの境界値と現状
1.新規化学物質(Novel entities)
もともと自然界にはなかった新規化学物質は、人間が自然界に放出したことで、他の生きものに悪影響を及ぼしたり環境を変えたりしています。
2.成層圏オゾン層の破壊(Stratospheric ozone depletion)
オゾン層の破壊により、皮膚がんや目の病気、免疫機能異常の増加、細胞内のDNAの破壊といったさまざまな問題が考えられます。
3.大気エアロゾルによる負荷(Atmospheric aerosol loading)
自動車や工場からの排気ガスによって、大気汚染が進み、健康被害や酸性雨などの問題を生んでいます。
4.海洋の酸性化(Ocean acidification)
大気中の二酸化炭素が溶け込むことで、海水の酸性度が上がり、海洋生物に悪影響を与えています。
5.生物地球化学的循環(Biogeochemical flows)
肥料や畜産業などの農業活動によって、窒素やリンの循環が加速し、環境負荷が高まっています。
6.淡水利用(Fresh water change)
私たちが使えるのは淡水であり、その量は地球上の水の2.5%に過ぎません。しかもそのほとんどは、北極や南極にある氷として存在しており、本当に使える淡水(河川や湖、地下水など)は、わずか0.8%だけなのです。
7.土地利用の変化(Land-system change)
森林伐採や過剰な耕作によって、土壌が劣化し、農作物の収穫量減少や洪水などの問題が発生します。
8.生物圏の一体性(Biosphere integrity)
絶滅の危機にある生きものは4万種以上にのぼります。
9.気候変動(Climate Change)
地球温暖化は、異常気象や海面上昇を引き起こし、生物多様性に悪影響を与えます。
2023年のレポートによると、すでに9つの境界値のうち、6つが限界を超えているとされています。緑の範囲が、限界までの閾値を表していて、それを超えると赤色に変わります。時計回りに、新規化学物質(Novel entities)、生物地球化学的循環(Biogeochemical flows)、淡水利用(Fresh water change)、土地利用の変化(Land-system change)、生物圏の一体性(Biosphere integrity)、気候変動(Climate Change)の6つの項目で境界を上回りました。
未来への展望
これらの課題を克服するためには、持続可能な社会への転換が不可欠です。再生可能エネルギーへの転換、省エネルギー化、資源循環型社会の実現、森林保全などが求められます。私たち一人ひとりができること。日々の生活の中で、環境負荷を意識することはとても大切です。省エネ、節水、リサイクル、エコな商品を選ぶなど、できることから始めてみましょう。

日本の技術者流出と巨額投資の波
近年、地球温暖化対策への意識の高まりと技術革新の進展により、EV(電気自動車)は自動車業界における注目を集めています。ガソリン車に代わる次世代のモビリティとして、EVは環境負荷の低減だけでなく、自動運転やコネクテッドカーなど、革新的な技術の発展を牽引する存在としても期待されています。
このEVの台頭と同時に、バッテリー産業は目覚ましい成長を遂げています。高性能な電池はEVの普及に不可欠であり、世界各国はバッテリー産業への投資を加速させています。
しかし、この変革の波の中で、日本の技術者不足という課題が浮き彫りになっています。
1. EVの台頭とバッテリー産業の成長
EVの販売台数は年々増加しており、2023年には世界累計販売台数が2,000万台を突破しました。この成長は、各国政府によるEV普及政策や、自動車メーカーの積極的な開発・販売活動などが要因と考えられます。
特に、欧州や中国では、EV市場が急速に拡大しており、バッテリーへの需要も高まっています。
2. バッテリー産業への巨額投資
バッテリー産業は、EVの普及に伴い、巨大な市場へと成長しています。各国政府や投資家は、この成長市場に積極的に投資しており、巨額の資金が流入しています。
例えば、米国では、バイデン政権がバッテリー産業への投資を強化し、数千億ドル規模の支援策を打ち出しています。欧州連合も、バッテリー産業の競争力を強化するために、数十億ユーロ規模の投資計画を発表しています。
3. 日本の技術者不足と海外企業への流出
EVの台頭とバッテリー産業の成長に伴い、高性能な電池開発技術を持つ人材への需要が世界的に高まっています。
しかし、日本の企業は、人材確保に苦戦しており、海外企業への技術者流出が深刻化しています。
その背景には、日本の企業文化や給与体系などが挙げられます。海外企業は、高い給与やキャリアアップの機会を提供することで、優秀な技術者を積極的に引き抜いています。
4. スウェーデンのノースボルトと日本人技術者
一方で、スウェーデンのバッテリーメーカー「ノースボルト」では、日本人技術者が活躍しています。
ノースボルトの創業者であるピーター・カールソン氏は、テスラ出身であり、次世代電池の開発に注力しています。現在、EVのコストの約半分が、電池のコストといわれています。彼は、EVが本当にガソリン車にとってかわるには、1kWhあたり65ドル〜80ドルくらいまで下がらなければ、難しいと言っています。(車一台につき、約50kWhのバッテリーが必要で、現在のコストは、1kWhあたり約200ドルかかっています)
テスラは、年間35GWhのバッテリーを製造できる、ギガファクトリーを持っていますが、欧州の10%がEVになったとすれば、テスラのようなギガファクトリーが最低4ついることになります。その問題を解決するために、バッテリー工場が世界で必要とされているのです。
5. テスラ出身者による新会社設立
さらに、テスラ出身者がバッテリー分野で起業する動きも活発化しています。
テスラの元最高技術責任者であるJB Straubel氏が設立した「QuantumScape」は、全固体電池の開発に注力しており、巨額の資金調達に成功しています。
また、テスラの元バッテリー担当副社長であるJames Battery氏は、電池生産技術の開発に特化した「Redwood Materials」を設立し、持続可能なリサイクル技術の開発に取り組んでいます。
6. 日本の技術力と未来への展望
日本の技術力は、長年の経験と技術力で培われてきた高いレベルにあります。しかし、人材不足という課題を克服できなければ、海外企業との競争に後れを取ってしまう可能性があります。
政府や企業は、人材育成やキャリアパス改革、そしてグローバルな連携などに取り組み、日本の技術力を維持・発展させていく必要があります。
スウェーデンのノースボルトにおける日本人技術者の活躍や、テスラ出身者の起業など、世界中から注目を集める日本の技術力は、EVの未来を形作る重要な力となるでしょう。
7. 変化への対応と未来への挑戦
EVの台頭とバッテリー産業の変革は、日本の技術者にとって大きな課題であると同時に、新たなチャンスでもあります。
人材育成や技術革新、そしてグローバルな連携に積極的に投資し、変化に対応していくことで、日本の技術者は世界をリードする存在へと飛躍することができるでしょう。
日本の技術者たちは、EVの未来を牽引する革新を起こし、持続可能な社会を実現する力を持っているのです。

再生可能エネルギー:未来への架け橋
地球温暖化という大きな課題に直面する現代において、再生可能エネルギーは持続可能な社会を実現するための重要な鍵の一つです。
環境への負荷
従来の化石燃料は、燃焼時に二酸化炭素を排出するため、地球温暖化の主要な原因となっています。一方、太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、二酸化炭素を排出せず、環境に優しいエネルギー源として注目されています。
エネルギー安全保障
化石燃料は多くを海外からの輸入に頼っており、資源価格の変動や供給不安の影響を受けやすいという課題があります。一方、国内で調達可能な再生可能エネルギーは、エネルギー自給率の向上に貢献し、エネルギー安全保障の強化にも繋がります。
経済効果
再生可能エネルギーの普及は、新たな産業や雇用の創出にも期待されています。太陽光発電や風力発電の設備製造や設置、メンテナンスなどの分野で、多くの企業や人々が活躍しています。
技術革新
近年、再生可能エネルギー関連の技術は目覚ましい進歩を遂げており、発電効率の向上やコストの低減が進んでいます。蓄電技術の発展も相まって、再生可能エネルギーはより安定供給可能なエネルギー源として進化し続けています。
種類と特徴
- 太陽光発電:太陽光を利用して電力を発電する方法。太陽光パネルを設置して太陽光を電気に変換します。
- 風力発電:風を利用して電力を発電する方法。風車を設置して風の力を利用してタービンを回し、発電します。
- 水力発電:水の流れを利用して電力を発電する方法。ダムを利用して水を貯め、その落差を利用してタービンを回し、発電します。
- 地熱発電:地熱を利用して電力を発電する方法。地熱を利用して蒸気を作り、タービンを回し、発電します。
- バイオマス発電:生物資源から燃料を作って発電する方法。木質バイオマス、農林水産残渣、家畜排泄物などを燃料として利用します。
その他にも、太陽熱利用、潮汐発電、波力発電など、さまざまな再生可能エネルギーの開発が進められています。
課題と展望
再生可能エネルギーの普及には、天候に左右される発電量の不安定性や、送電網の整備などの課題も存在します。しかし、これらの課題は技術革新や制度設計によって克服していくことが可能です。
未来への選択
再生可能エネルギーは、環境問題、エネルギー安全保障、経済活性化など、様々な課題解決に貢献し、持続可能な社会を実現するための重要な役割を担っています。私たち一人一人が、再生可能エネルギーを選択することで、未来への架け橋を築くことに繋がるのです。

静かに忍び寄る脅威
地球温暖化は、一見すると遠い未来の問題のように思えるかもしれません。しかし、その影響はすでに私たちの生活に忍び寄り、徐々に牙を剥き始めています。異常気象の頻発、海面上昇、生態系の変化… これらはすべて、温暖化がもたらす恐ろしい現実です。
不可逆的な変化への警告
温暖化による環境の変化は、一度起こると元に戻すことができません。氷河が溶け、海面が上昇すれば、沿岸地域は永遠に水没してしまうでしょう。サンゴ礁などの貴重な生態系が壊滅すれば、二度と再生することはできないかもしれません。
人類の未来を賭けた戦い
温暖化問題は、人類全体が協力して取り組まなければ解決できない課題です。一人一人が問題意識を持ち、行動を起こすことが重要です。
私たちにできること
温暖化を抑制するために、私たち一人一人ができることはたくさんあります。
- 省エネルギー:エアコンの設定温度を控えめにしたり、室外機にエコミラを設置する。
- エコな交通手段の利用:自転車や公共交通機関を利用して、車の使用を減らす。
- 再生可能エネルギーの利用:太陽光発電や風力発電など、環境負荷の少ないエネルギーを選択する。
- 植樹:木は二酸化炭素を吸収するため、植樹は温暖化対策に効果的である。
未来への責任
温暖化問題は、私たちだけのものではありません。未来の世代も、美しい地球で安心して暮らせる権利を持っています。今こそ行動を起こし、地球温暖化という破滅へのカウントダウンを止める時です。

日本の電力事情について
日本はエネルギー資源の乏しい国であり、電力の大部分を輸入に頼っています。東日本大震災以降、原子力発電所の稼働停止や電力市場の自由化など、電力事情は大きく変化しています。2024年2月現在、日本の電力事情は以下の特徴があります。
1. 資源エネルギーの輸入依存度が高い
日本のエネルギー自給率はわずか11.8%(2021年度)と、先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。特に、電力に利用される一次エネルギーの約9割を輸入しており、エネルギー安全保障上の課題となっています。
2. 電力市場の自由化
2016年に電力小売全面自由化が実施され、電力会社を選べるようになりました。しかし、新規参入企業は少なく、競争が十分に進んでいないという課題があります。
3. 原子力発電の再稼働
2011年の東日本大震災以降、多くの原子力発電所が停止していました。しかし、2023年3月には、新規制基準を満たした大飯発電所3号機が再稼働しました。今後、安全性と経済性を考慮しながら、他の原子力発電所の再稼働も検討していく見込みです。
4. 再生可能エネルギーの導入拡大
政府は、2030年度に電源構成における再生可能エネルギーの比率を38%にする目標を掲げています。太陽光発電や風力発電などの導入が拡大していますが、安定供給への課題や電力系統の運用方法の変更など、解決すべき課題も残されています。
5. 電力料金の値上げ
燃料価格の高騰や円安の影響で、電力料金は上昇傾向にあります。家計や企業への負担軽減が課題となっています。
6. 省エネルギー
電力需給逼迫の長期的な解決策として、省エネルギーの推進が重要です。政府は、2030年度にエネルギー消費量を2010年度比で25%削減する目標を掲げています。
将来展望
日本の電力事情は、エネルギー安全保障、経済性、環境への配慮など、様々な課題を抱えています。これらの課題を解決するためには、資源エネルギーの輸入依存度を低減し、再生可能エネルギーの導入拡大を進め、省エネルギーを推進していく必要があるでしょう。

世界で最も汚れた都市:ネパールの深刻な大気汚染
ネパールはヒマラヤ山脈の麓に位置する美しい国として知られていますが、近年深刻な大気汚染問題に直面しています。首都カトマンズは、世界で最も汚染された都市の一つとしてランクされています。ネパールのPM2.5大気汚染による年間平均曝露量は、99.73(㎍/1㎥)(2017年)となっており、日本の11.7(㎍/1㎥)(2017年)と比べると、8.5倍汚染されています。
汚染の原因
ネパールの都市部における大気汚染の主な原因は以下の通りです。
自動車排気ガス:
- ディーゼル車やオートバイの増加により、PM2.5などの有害物質が排出されています。
レンガ窯:
- レンガ製造過程で発生する煤煙が、大気汚染に大きく貢献しています。
ゴミ焼却:
- 適切な処理施設が不足しているため、ゴミが焼却され、悪臭と汚染物質を発生させています。
森林火災:
- 冬季には乾燥した森林火災が発生し、煙が都市部にまで達します。
地形:
- カトマンズ盆地は山々に囲まれており、汚染物質が滞留しやすい地形となっています。
健康被害
大気汚染は、ネパール国民の健康に深刻な影響を与えています。
呼吸器疾患:
- 肺炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患 (COPD) などの呼吸器疾患が急増しています。
心臓疾患:
- 心筋梗塞や脳卒中などの心臓疾患のリスクが高まっています。
癌:
- 肺癌やその他の癌の発症率が上昇しています。
早死:
- 大気汚染による健康被害が原因で、年間約1万人が命を落としていると推定されています。
政府の対策
ネパール政府は、大気汚染問題への対策として以下のような取り組みを進めています。
車両規制:
- ディーゼル車やオートバイの排気ガス規制を強化しています。
レンガ窯の改善:
- 環境に配慮したレンガ窯の導入を推進しています。
ゴミ処理施設の整備:
- 適切なゴミ処理施設の建設を進めています。
植林:
- 森林火災を防ぐために植林活動を行っています。
公衆衛生教育:
- 大気汚染の健康被害に関する啓蒙活動を実施しています。
課題
これらの対策は着実に進められていますが、大気汚染問題の解決には、更なる努力が必要です。
資金不足:
- 対策に必要な資金が不足しています。
法執行力:
- 規制を徹底するための法執行力が必要です。
国民の意識:
- 国民一人一人の環境意識を高める必要があります。
国際協力
ネパール政府は、国際機関や各国からの支援を受けながら、大気汚染対策を進めています。
未来への希望
ネパール政府、市民社会、国際機関が協力し、大気汚染問題に取り組むことで、ネパール国民の健康を守り、美しい環境を取り戻すことが期待されます。
私たちにできること
ネパールの現状を知り、大気汚染問題に関心を持ち続け、環境問題に取り組む団体や活動への支援を検討することや、資源の無駄遣いを控え、環境負荷を減らす生活を送ること。ネパールの大気汚染問題は、地球規模で取り組むべき課題です。一人一人が行動を起こすことで、より良い未来を築くことができるでしょう。

南極の悲鳴:海氷消失が招くコウテイペンギンの絶滅危機
南極の海氷が消え、コウテイペンギンのヒナが全滅
2023年2月の科学誌ネイチャーに発表された報告によると、2022年南極半島西側のベリングスハウゼン海で調査された5つのコウテイペンギンのコロニーのうち、4つのコロニーでヒナが全滅していたことが判明しました。原因としては、以下の3点が考えられます。
- 海氷の減少
- 海氷が例年よりも早く分裂し、一部地域では11月までに完全に消失
- ヒナは海に落ちて溺死したり、流氷に乗って流され親鳥と離れ離れになって餓死したりするリスクが高まる
過去にない規模の繁殖失敗、コウテイペンギンの未来は?
過去にも南極大陸で繁殖失敗が観測されたことはあったのですが、散発的で発生率も低かったのですが、今回の調査では、18年~22年の間に調査された62のコロニーのうち30%が海氷の減少の影響を受けていることが明らかになりました。地球温暖化の影響が南極全体に広がっています。コウテイペンギンは繁殖に失敗すると、別の場所へ移ることでそれに順応します。しかし繁殖地全体が影響を受ければそれもできません。
2100年までに90%以上が準絶滅状態に?
地球温暖化がこのまま進行すれば、2100年までにコウテイペンギンの90%以上が準絶滅状態になるという悲惨な予測もあります。南極の海氷は過去数十年で急速に減少しており、2022年には過去最低レベルまで減少しました。南極の海氷は地球の気候システムにとって重要な役割を果たしており、その消失は地球温暖化を加速させる悪循環を生み出します。コウテイペンギンの絶滅は、南極生態系の崩壊につながる可能性があります
地球温暖化対策でコウテイペンギンを守ろう
私たちにできることとして、地球温暖化対策に以下の3点を取り組むことが重要だとおもいます。
- CO2排出量削減への意識を高め、省エネやエコな生活習慣を取り入れる
- 地球温暖化問題に関心を持ち、情報収集や啓蒙活動に参加する
- 環境問題に取り組む企業や団体を支援し、一人一人が行動を起こすことが、コウテイペンギンの未来を守ることにつながります。
南極の氷とコウテイペンギンを守り、未来の世代へ引き継ぐ
南極の美しい氷と、そこに暮らすコウテイペンギンを守り、未来の世代に引き継いでいくためには、今すぐ行動することが求められています。私たち一人一人が力を合わせれば、地球温暖化を抑制し、コウテイペンギンを絶滅から救うことができるに違いありません。南極の危機は、地球全体の問題であることを認識し、持続可能な社会の実現に向けて努力していく必要があります。
