学校教育では聞かなかった用語
電気代、原子力、CO2、太陽光、VPP、ディマンドレスポンス、再エネルギーなど省エネについての用語はたくさんありますが、こういった言葉は教育課程の中では聞いたことがない人も多いと思います。
日本での環境問題といえば、CO2問題や、電気代節約、原子力問題、エコバック等浸透はしていますが、世界の中では実はまだまだ意識としては低いほうとされています。
環境についての教育推進
ドイツは世界の中でも環境意識が高く、全ての学校段階、全ての教科で環境教育は必修科目とし、さまざまなカリキュラム、教科書が作成されております。
学校の校舎作りからも環境意識は表れており、地元の天然石、天然木を利用したり、自然の場所では必要以上に手を加えず建設されております。
(出典:Wikipediaより)
土地面積の約半分が農地のドイツは、これまで1970年代の原子力発電所建設反対運動、1980年代の黒い森の酸性雨枯死、1986年4月のチェルノブイリ原発事故などの環境問題で意識は変わっていきました。
日本での環境、省エネ教育
日本では学校によっては、野菜を育てたり、遠足で山に行ったりと自然と触れ合う機会は多くなりつつあります。
環境省では、各国に見習い、行動科学等の理論に基づくアプローチをしながら、個人や学校に対して環境教育のアプローチを図っており、参加人数は増えてきている状況です。
2015年パリ協定にて、国際的に今後の環境問題に対して取り組む約束をした今、先延ばしにしても解決できない環境問題を、学校教育から進めていくのが必須だと思います!
日本はとても資源の少ない国
日本は資源の少ない国っていうのは、なんとなくわかっていても、毎日の生活にエネルギー不足を実感することは、あまりありません。どれくらい日本のエネルギー自給率は、少ないのでしようか?
日本のエネルギー自給率は?
日本のエネルギー自給率は、8.3%です。世界の中では、34番目の自給率となっています。日本は「世界3位の経済大国」ですが、「電力消費量も世界で5番目に多い国」になんです。日本は、海外のエネルギー資源を輸入しているので、輸入価格も心配ですが、輸入元の国の紛争や、諸事情によりもし、輸入できなくなると、電気を作ることができなくなり、日本経済自体がストップしてしまいます。
出典:資源エネルギー庁
資源なき経済大国の宿命
1973年の第一次オイルショック時のエネルギー自給率は、9.2%と特に低く、安定供給できない状態でした。それが原因で大打撃を受けた経験から、日本はエネルギー自給率を20%まで引き上げたのですが、震災後、第一次オイルショック時を下回る自給率になっています。エネルギーの確保が不安定なのは、資源なき経済大国の宿命です。そんな日本の省エネルギーへの取組みは、世界でも注目されています。
COPとは?
地球温暖化防止のためにCo2の削減が大事であることはわかりますが、どれくらい削減しなければならないのでしょうか。よくニュースでCOP21とかCOP25とか聞きますが、COPとは何でしょうか?COPとは「気候変動枠組条約締約国会議」という会議のことです。世界中の人たちが集まって、地球環境のことを考えるための会議です。1995年に第一回(COP1)が開催され、毎年1回開催されています。2019年は、チリで(COP25)が開催されます。今話題のスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)も、参加予定です。
追記:2019年11月1日 国連の発表によると、チリがCOP25開催を断念したとのことです。その代わりにスペインで開催することになりました。地下鉄の運賃値上げに端を発した抗議運動の影響で、国内情勢が悪化し、チリ政府は開催を断念しました。
京都議定書 1997年COP3で策定
世界で初めて地球温暖化について数値目標を決めたことで、大きくニュースで取り上げられました。先進国のみですが、Co2削減目標を決め、義務付けられました。
パリ協定 2015年COP21で策定
世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」との長期目標を掲げ、国連のほぼすべての国が加盟しました。そして、各国が目標を決め、各自努力し、その目標を義務付けられました。
日本のCo2削減目標
2030年度に2013年度比▲26.0%(2005年度比▲25.4%)の水準(約10億4,200万t-CO2)にしました。
(出典)主要国の約束草案(温室効果ガスの排出削減目標)の比較(経済産業省 作成)
日本のCo2削減の現状
平成31年4月16日に発表された、環境省と国立環境研究所の、2017年度(平成29年度)の温室効果ガス排出量(確報値)によると、2013 年度の総排出量(14 億 1,000万トン)と比べて、8.4%(1 億1,900万トン)の減少となっています。
まだまだ26%の減少までは、ほど遠いですが、今後の技術の発達と、エネルギーミックスにおける様々なリソースに期待したいですね。
Co2ってどれくらい増加しているの?
とはいえ、毎年増加しているといっても、なかなか実感できません。一体どれくらい増加しているのでしょうか?なんと1年間に150億トンも増加しているのです。
出典:地球環境研究センター
そして、世界の1年間の総排出量は、323億トンともいわれています。
出典:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2019年版
人が吐くCo2は大丈夫なの?
人の呼吸によるCo2の排出は、食物連鎖によりプラスマイナスゼロになると言われています。植物が空気中のCo2を吸収して、太陽の光を利用し、光合成して食物となります。それを食べて、人はCo2を吐き出すので、Co2は食物により減った分、人が吐き出しているとも言えます。これをカーボンニュートラルと言います。
出典:地球環境研究センター
Co2の1トンはどれくらい?
Co2は気体なのに、体積ではなく、重量で表します。ちゃんと気体にも重量があります。Co2の場合、直径約10mの球体分集めれば、1トンになります。これは、一人の日本人が生活するうえで排出すると言われている量の半年分になります。
一人当たりの二酸化炭素排出量(家庭部門、燃料種別)(2017年度)
出典) 温室効果ガスインベントリオフィス
なので、例えば2億トンのCo2を削減しようと思えば、1億人分の1年間に排出するCo2を削減しなければならないので、その規模がだいたい実感できると思います。
Co2削減は、世界の潮流
世界では、環境を無視して事業を行っている会社は、見放される時代が来ています。とある日本の発電会社は、火力発電が多いことから、環境に良くない発電とみなされ、ある海外からの投資が撤退しています。つまり環境破壊につながる事業をしている会社は、投資家に見放されるということが現実に起こっています。これを、化石燃料への投資撤退「ダイベストメント」といいます。このようにCo2削減は、世界の潮流になっているのです。
地熱によって省エネ
みなさん地熱をご存知でしょうか?
地球の内部には約6000度の核(コア)があり、核(コア)から内核、外核、マントル等を伝い地上に熱が伝わっていくのですが、その熱を地熱といいます。地熱のエネルギーを使い、発電や蒸気、熱水を利用して、普段の生活に還元していきます。
下図は地熱を利用する際の簡単な絵ですが、地熱発電は化石燃料発電(石油・石炭火力発電など)と比較してCO2排出量が相対的に小さく、地球温暖化の防止対策としてクリーンなエネルギーです。
(出典:資源エネルギー庁より)
省エネによって観光地にしたアイスランド
地熱エネルギーを利用し国策として進めた結果、温浴施設にした国がアイスランドです。
ブルーラグーンと呼ばれる約5,000㎡もある施設で、温泉水はスヴァルスエインギ地熱発電所から汲み上げた地下熱水の排水を、再利用した施設となっております。観光客も多く、白濁した温泉水には皮膚病治癒の効果があるそうです。
(出典:Wikipediaより)
1973年の石油ショックにより他のエネルギーを探した結果、地熱エネルギーを見つけたアイスランドは再生可能エネルギー国家へと変わりました。現在のアイスランドのエネルギー割合は、地熱が 90%程度、電気が 10%程度となり、石油はごくわずかな割合だそうです。1kWhにかかるコストも他の天然ガス、バイオマス、風力等と比べて格安です。
日本で地熱は?
日本では地熱発電所は43カ所あり、現在開発中の発電所もあります。しかし、発電量でみればまだまだ少なく、全体の約1%ぐらいしか賄っておりません。
日本の地熱資源は他の国と比べても豊富なので、さまざまなエネルギーを使う方向にむかっているこれからは期待です。
省エネと聞くと我慢することが先行し、なかなか気が進まないことがありますが、ブルーラグーンのような省エネによって生まれた施設もあることを知っていると、ネガティブなことばかりではないのではと思いますね!
パチンコ店の光熱費は意外と低い!?
お題でびっくりされると思われますが、パチンコ店の光熱費は高額です!いやいや、タイトルと真反対のこと言っているでしょう、と思うでしょうが、思っている以上に高額です。
では、なぜタイトルで低い?!とつけたかといいますと、それはパチンコ店の経費構成にあります。これはとあるパチンコ企業の実際の経費構成ですが、そのパーセントに注目してみてください。(%は経費構成率)
- 人件費…34.7%
- 遊技台購入費…25.0%
- 地代家賃…8.9%
- 減価償却費…7.8%
- 水道光熱費…4.4%
- 宣伝広告費…3.5%
- 清掃費…2.7%
- 修繕費…2.4%
- その他…10.5%
たった4.4%?!
人件費と遊技台費で全体の約60%近くかかっています。それに比べ、水道光熱費の経費構成率、低いですよね。4.4%です。全体から見たらたった4.4%ですので埋もれてしまいます。各項目を小分けで見たらさらに埋もれてしまいますね。ですので、水道光熱費に着目しているパチンコ店さんは意外とまだまだ少ないんです。
金額に直すと年間1200万円?!
遊技台数300台での月額電気代はなんと100万円!年間で1200万円近く支払っているのが実状です。今や大型店舗の時代ですので、遊技台数780台で月額350万円、年間で4200万円近くにまでなっている店舗様もありました。
なぜそんなに電気代がかかるのか?
派手な演出で眩しい光を放ったりBGMが大音量で流れたりと、遊技台の消費電力が多いイメージの強いパチンコ店、その電気代の内訳とこれだけのコストを削減する方法があります!
次回、その②でいろいろお話ししたいと思います。
営業部 原島健司(はらしまけんじ)
年間1200万円の電気代をどう削減する?
前回まで(その①)のおさらい
① 経費構成で見たら水道光熱費はたった4.4%と小さく見える。人件費、機械台費で約60%。
② 光熱費は金額に直すと高額!遊技台数300台の電気代は月間100万円、年間で1200万円!遊技台数780台で月額350万円、年間で4200万円近くにまでなっている店舗様もありました。
パチンコ店の電気の内訳
まず、電気を使用する物が全電気の中でどれくらい使用しているかを多い順で思い浮かべてください。多くの方がすぐ「遊技台」を思い浮かべると思います。派手な演出で眩しい光を放ったりBGMが大音量で流れたりと、遊技台の消費電力が多いイメージの強いパチンコ店ですが、本当にそうでしょうか?
パチンコ店の電力種類(構成)
- 遊技台(パチンコ・スロット)
- 島設備(データランプ、JC/MC含む)
- 自動販売機
- 店頭(店内)LEDビジョン
- 照明(内外)
- 空調
- そのほか機器(コピー機、防犯カメラ、モニターなど)
大きく分けると上記7項目に分類することができます。では、この7項目が電力のどれくらいを占めているか?本当に皆さんが思っている通り遊技台が高いのでしょうか?データを使って見てみます。
実際の電力データ
遊技台数780台、1日の電力使用状況推移グラフ(株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ_見えタローより抜粋)
このグラフは同一年度(2018年)の年間で一番電力が“高かった日”と一番電力が“低かった日”(店休日除く)を合わせたグラフとなります。
青い線グラフ…年間で一番高かった日(2018年7月14日)
オレンジ棒グラフ…年間で一番低かった日(2018年11月15日)(通常営業日)
電力を一番使う日と使わない日でこれだけの差があります。では、一体なぜここまで差が出るのでしょうか?同じパチンコ店です、遊技台数も変更ありません。設備も全て一緒です。
答えは空調が約50%を占めていた!
上記グラフから見て取れるのは、「夏の暑い日」と「空調を使用しなくても過ごせる日」の違いなんです。遊技台、島設備、自動販売機、店内外照明、その他機器は1年365日常にすべてを使用します。ですので、固定電力となります。オレンジの棒グラフのが空調を使用しない、固定電力のみの日なのです!
そして・・・
青い線グラフの日は「固定電力」+「空調使用の日」なのです。
ですので、オレンジと青い線の幅(差分)が空調で使用している電力なのです。びっくりしますよね、まさかの空調が一番電力を占めているとは…。
各項目の電力比率
上記データ及び弊社のパチンコ店約2,400店舗のデータより算出した、各項目の電力構成は以下の通りです。
- 遊技台…約20%
- 島設備(自販機、ビジョン含む)…7%
- 照明(内外)…20%
- 空調…50%
- そのほか機器…3%
最近では、照明がLEDなどに変更されているホールが多いため、空調の比率は60%を超える店舗さんも出ておりますね。また、2018年に販売された7機種の最大消費電力の平均は、待機中で63.9W、遊技中で141.8W程度。遊技機メーカーさんも、「液晶画面の大型化」、「電飾数の増加」、「盤面における装飾類の可動演出機能の増加」などに伴って待機中の電力を下げるなど省エネ機の開発をしているので、非常に省エネ遊技機となっています。
削減できるの?
遊技機メーカーさんも省エネ遊技機にしたりとしているのに300台の店舗で年間1200万円の電気代を払っている現状、はたしてこのような状況で削減が可能なのか?
次回、その③でいよいよ削減テクニックをお届けいたします。
世界の平均気温について
現在、世界の平均気温は、何度かご存知でしょうか?過去30年で0.85℃も上昇し、今では、世界の平均気温が、14℃にまで上がっています。100年当たり0.6℃の上昇と予想されていたのですが、その予想をはるかに上回る結果となっています。このままいくと、最悪の場合、2100年末にはさらに4.8℃上昇すると予想されています。これが地球温暖化といわれている現象です。
出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター
温室効果ガスとは?
太陽に照らされて地球から、宇宙へ逃げる熱を止める役目をしているのが、温室効果ガスと言われている、様々なガスです。そのガスのおかげで、生活がしやすい温度を保つことができています。なので温室効果ガスは、生活をしていく上でとても必要なのです。しかし、そのガスが多すぎると宇宙へ逃げるはずの熱を止めすぎて、地球が暑くなってしまいます。そしてその温室効果ガスの中には、Co2ガスやメタンガス等、様々なガスがあります。そのガスをなるべく少なくする事が地球温暖化対策となるのです。
出典:JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター
地球温暖化が続くとどうなるの?
島の水没
北極や南極、高い山にある氷が溶けて、海水が増えてしまいます。海水が増える事で、モルディブ島や、インドネシアの小さな島を含めると、2050年迄に1500以上の島々が水没し、そこに住んでいる何十万人もの人達が生活できなくなってしまいます。
気候の変化
海水が増えることで、雲の動きや、雷の回数がかわり、砂漠化する土地が増加するといわれています。
動植物の減少
氷の上で暮らしている動物は、住むところを失います。氷の面積が少なくなり、氷上のアザラシも減少したことで、それをエサとして生きているホッキョク熊は、住む場所と、エサを無くし絶滅の危機に面しています。
病気が増えて、食料が減る
アフリカなどの、高温な地域では、気温が上がることで、蚊を媒体とする伝染病(マラリア)が増えると言われています。また、台風の増加で作物が取れなくなる可能性もあります。ワインや、コーヒー、チョコレートなどの収穫量も減る可能性があります。
地球温暖化対策は、人類の義務
このように地球温暖化は、人類において、いまだかつてない危機を引き起こす原因になると予想されています。人類が技術の発達と共に排出したガスが原因といわれているので、地球温暖化対策は人類にとって、もはや義務といっても過言ではないかもしれません。
年間1200万円の電気代を削減するテクニック!
前回まで(その①、その②)のおさらい
- 経費構成で見たら水道光熱費はたった4.4%と小さく見える。人件費、機械台費で約60%。
- 光熱費は金額に直すと高額!遊技台数300台の電気代は月間100万円、年間で1200万円!遊技台数780台で月額350万円、年間で4200万円近くにまでなっている店舗様もありました。
- 意外と遊技台の電力はメーカーの努力により、省電力化されていた。
- パチンコ店の電気代の約半分は空調が占めていた。
削減テクニック!
いよいよ削減テクニックです!遊技台は当然、自分たちでは省エネ化できません。ですが、300台の店舗で年間1200万円もの電気代を支払っている現状を改善しましょう。塵も積もれば作戦もあります。この手法で年間電気代の40%を削減できた店舗様もありますよ。
①店内の照明を削減(全電気代の削減率:約5%~10%)
もちろんこれは今や当然のことと思われますが、照明はLEDにしてください。ですが、注意点が必要です!店内照明をLEDに変更する場合、悪徳業者もいることをお忘れなく!(親身になってくれる業者様が多いです)LED照明に変更する際は必ず、既設照明とLED変更後の照明の比較表を提出してもらえます。(提出しない業者は問題外)ですが、ここで注意してみないと損をする場合があります。既設の照明の数とLED変更後の照明の数を必ず確認してください。悪い例としては、年間これだけ削減できる金額だけを気にして、必要のないLED照明を増設されてしまうということがあります。さらには照度が下がるからという理由を言われる場合もあります。本当に必要なのか?言われたままにすると年間削減はできても、無駄な設備投資をする羽目になってしまいます。必ず、LEDに変更をする際は、既設照明の個数、店内の各エリアの照度を事前に計測、把握しておいてください。そうすれば年間削減もできて、無駄な変更費用もかからずにすみますよ。
②トイレの温水便座を削減(全電気代の削減率:約1%~3%)
意外や意外、多くの店舗で見落としているのが、トイレの温水便座です。冬場は冷たいので便座が暖かくないと不親切につながりますが、温かい時期はどうでしょう?さらにアンケートで、外出先でシュレットを「使用する」が男性52.6%、女性34.4%という結果(出典:クリエイティブサーベイ株式会社は、20~50代の男女600名を対象にネットリサーチシステムを用いて「トイレに関する意識調査」)を踏まえて、意外とまだまだみんながみんな使用するとまでは至っていないのがポイントです。冬場以外は温水便座の電源をOFFしても構わないと思います。サービス低下につながると思われるのでしたら、最近増えてきた商業施設のように個室を「ウォシュレット使用可の個室」と、「省エネ活動OFF中」の2つに分けるのも手です。こんなことしてどれだけ削減できるのか?と思われるでしょうが、意外や意外!温水便座の種類にもよりますが、非常に消費電力は高いんです。一番高い種類にもなるとその最大消費電力は1,291Wにまでなります。仮に10台消せば契約電力も10kW程度削減ができてしまいます。やらない手はないでしょう。
③各電源ON/OFFを明確に(全電気代の削減率:約1%~3%)
これは皆さんも既にやっていることですが、各電源のON/OFF時間を明確にしましょう。営業前に島電源、遊技台電源は基本、ギリギリまで必要ないと思います。閉店後もすぐ消す。必要の無い照明もギリギリまで点けずに閉店後はすぐ消す。深夜までネオンも消し忘れているパチンコ店も街中では稀に見ますね、もったいないです。人の手が必要となることですが、1年365日長時間営業しているパチンコ店では塵も積もれば非常に大きくなります。分かっていることですが、とある小中学校でも照明や空調などの切り忘れが発生するくらいです。10年間切り忘れは絶対ないと言えるくらいまでの意識が必要です。心配な方は分電盤を改造して、タイマーをつけるのも手です。改造費は一概には言えませんが、ON/OFFタイマーであれば10万円もあればできてしまいます。切り忘れで年間数十万損をするくらいならやっても良いと思いますよ。
④無駄な残業を減らす(全電気代の削減率:約1%~)
先日、意外な問い合わせが弊社にありました。「消費電力が上がってきてしまっている」とのこと。弊社で調査をした結果、深夜の時間帯が昨年と比べて明らかに電力が増加していたのです。仮に遊技台を昨年より1時間長くONしていたとしたら、「遊技台1台1時間で使用する電力」×「遊技台数分」がかかってしまいます。1000台のお店でしたら恐ろしいですよね。照明もしかりです。1時間長いだけで塵も積もれば大きな山となってしまいます。新台入替作業や、イベント準備など、パチンコ店さんの業務は一般的な仕事量で見ても計り知れないくらい多いですが、無駄な残業をしないよう、業務整理は必須です。
⑤無駄な換気をしない(全電気代の削減率:約5%~10%)
意外と皆さん気にされていませんが、店舗の換気をコントロールすることは非常に重要な電気代削減の一つです。パチンコ店などでは、建築された際に遊技台数500台の店舗なら常時500人がいると仮定して換気設備を構築される店舗がほとんどです。ですので、1時間にホール内の空気を約15回も排出されているパチンコ店も実際に多くあります。このことにより何が起きるかといいますと、夏場などせっかく冷やした空気を1時間に15回も外に排出してしまっていることになります。結果、エアコンは常に全力で冷やそうと動いてしまいますので、結果、空調負荷が大きくかかってしまうということになります。空調は全電気代の約半分を占めていますので、非常にもったいないですね。これから全面禁煙化が始まりますので、タバコの煙等も気にせず換気調整ができると思います。この際に換気回数を見直してみてください。お客様の数によってコントロールする方法が一番好ましいですが、すぐできる方法としては最低でも換気調整スイッチを最低回数に設定しておきましょう。
⑥全電気代の半分を占めている空調を削減(全電気代の削減率:約10%~20%)
全電気代の約半分を占めている「空調」ですが、当然、使用しないのが一番の削減となります。ですが、使用しないということはできませんよね、当然です。どう削減するかとしては、デマンドコントロール機器を使用したり、散水をしたりと方法は様々です。これ以上書くと宣伝になってしまいますので控えておきます(笑)が、空調をコントロールすることが大きな削減となりますので、ぜひ調べてみてください。
まとめ
まだまだほんの一部ですが、パチンコ店の削減方法をご紹介しました。
- 店内照明
- トイレの温水便座
- 各電源ON/OFF設定
- 無駄な残業カット
- 換気調整
- 空調制御
ちょっとした意識や方法で非常に大きく電気代の削減ができますので、ぜひトライしてみてください。この方法で年間約600万円(全電気代の約30%)の電気代削減を達成したパチンコ店様もありますよ!
介護福祉施設の費用について
高齢化社会になっていく中、人手不足や施設不足が課題となってくる介護施設ですが、それに合わせて経費削減(電気代削減)も同時に行っていかなければならない環境です。
介護施設による費用の増加は以下のグラフで顕著に表れています。
(出典:厚生労働省より)
この増加の中では、経費削減も意識しなければならない状況になってくると思います。
今回は電気代についてピックアップしていきたいと思います。
電気の使用比率
まずは以下のグラフをご覧ください。
こちらは、とある介護福祉施設の年間の電力グラフですが、夏だけ高いのがわかると思います。
介護福祉施設の電気設備は、エアコン、事務機器、医療機器、トイレ、風呂等ありますが、夏に多くの電力を使用するものが、介護福祉施設の中にはエアコンのみになることがわかると思います。
冬に多く電力を使う施設もあると思いますが、冬の場合も同様にエアコンによる電力が大きいです。
このことから、電気代削減にはエアコンの省エネが不可欠となってきます。
単純に、夏の間エアコンを止めて節電できればいいのですが、人手不足の中の運用では難しいと思います。
運用で難しいと感じられましたら私までご連絡ください。
仕掛けがいっぱいのスーパーマーケットの電力
スーパーマーケットは昔からスーパーマーケット専門の心理学者がいるくらい、緻密に計算され、様々な商品を陳列しています。店内のレイアウト一つにしても売上が5%~10%違ってきてしまうくらいです。そのレイアウトがもたらす電力への影響も大きく、計算されたレイアウトだからこそ偏りが発生してしまいますが、賢く電気代の削減する方法があります。
心理分析による店内レイアウトで電力の偏りが発生
スーパーマーケットのレイアウトは緻密に計算されているのは凄いですよね!心理学に基づいたレイアウトで気付くと衝動買いしてしまっています(笑)。
必ずこの図のようなレイアウトになっているスーパーマーケットが多いと思いますが、心理学に基づいたレイアウトの典型的な反時計回りの例ですね。売り上げを伸ばすためには最高のレイアウトだと思います。ですが、電力を見ると偏りが発生してしまうので、電気代で困ってる担当者様も多いのではないでしょうか。
バナナの色を変色させてはならないが為の高空調電力
必ず、スーパーマーケットの出入り口から最初のブースには果物・野菜が陳列されております。そこに変色しやすいバナナの色を見ることでそのスーパーマーケットが流行っているか否かを見ることが一時マーケット分析の間で流行してました。しかも、入り口付近に必ずあるので、変色しやすい。変色させないために空調を常に設定温度を低くして全開でかけ続ける。=空調で使用される電力が多くなってしまい、電気代が高くなってしまう。というロジックに陥ってしまいがちです。
どういう偏りになっているか?
先程の店内レイアウトで空調に負荷がかかるエリアを赤、比較的空調を使用しないエリアを水色にて色分けしてみました。一目瞭然で2つに分かれるのがスーパーマーケットの特徴です。
水色エリア
水色部分の空調は比較的夏場でもさほど使用されにくい特徴があります。それは、冷凍・冷蔵機器が多く設置されている為です。出入り口からも遠く、冷蔵・冷凍機器も多いことから自然と夏場でも冷えています。
赤色エリア
出入り口からも近く、冷凍・冷蔵機器も少ないため、商品鮮度を保つため比較的多く空調を使用しています。
まとめ
スーパーマーケットの店内レイアウトによる空調の電力使用状況が分かりましたよね?電気代が高いと思われた方は意外と冷蔵・冷凍機器に目が行きがちですが、こういった目線で見てみてください。意外と空調が多く使用されているかも知れません。