2019年7月初旬、この度の九州豪雨で被害に遭われた皆様、心よりお見舞い申し上げます。
7月4日現在、まだまだ降り続いている状況ですので、どうぞお気をつけ下さい。何とかみなさまの被害が最小でありますよう、また、被災地のみなさまに一日も早く笑顔が戻りますようお祈り申し上げます。
暑さは?台風は?梅雨明けは?電力は去年より上がる?
本来であれば6月末より気温も電力も上がっていくのですが、今年は6月末から降り続いている雨の影響で、気温も電力もまだ上がらず、さらに梅雨明けも遅くなる見込みとなっております。
気象庁の三ヶ月予報では、7月・8月は平年並み。9月は平年より高温になる予想が出ています。
秋以降は、エルニーニョが影響して、平年より暖かくなるのかもしれません。
エルニーニョの影響で冷夏?
地球全体で気温が高い状態が続いています。
それなのに、今年、猛暑の予想が出ないのは、エルニーニョ現象が発生しているためです。
エルニーニョ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。
平常時の状態
太平洋の熱帯域では、貿易風と呼ばれる東風が常に吹いているため、海面付近の暖かい海水が太平洋の西側に吹き寄せられています(図上)。西部のインドネシア近海では海面下数百メートルまでの表層に暖かい海水が蓄積し、東部の南米沖では、この東風と地球の自転の効果によって深いところから冷たい海水が海面近くに湧き上っています。このため、海面水温は太平洋赤道域の西部で高く、東部で低くなっています。海面水温の高い太平洋西部では、海面からの蒸発が盛んで、大気中に大量の水蒸気が供給され、上空で積乱雲が盛んに発生します。
エルニーニョ現象時の状態
エルニーニョ現象が発生している時には、東風が平常時よりも弱くなり、西部に溜まっていた暖かい海水が東方へ広がるとともに、東部では冷たい水の湧き上りが弱まっています(図中)。このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも高くなっています。エルニーニョ現象発生時は、積乱雲が盛んに発生する海域が平常時より東へ移ります。
日本への影響は?
夏に、エルニーニョが発生しているときには、
・西日本:平年より低温
・北日本:平年並みか低温
・西日本の日本海側:降水量が多い
よって、今年(2019)の夏は平年より低くなると思われますが、暑いのには変わりないですね。
夏場の電力は?高くなる?
人が室内で快適に過ごせる温度や湿度は、季節によってある程度の基準があります。 一般的に、夏場は温度が25~28度で湿度は45~60%と算出されています。
夏場で25~28度はまず、冷夏といえどさほどありませんので、当然エアコンはフル稼働で電力は上がりますね。