日本含め世界各地で電力逼迫!

猛暑で電力逼迫、もはや異常気象ではない

6月27日(月)、日本で東京電力管内の電力需給が厳しくなる見込みであるため、前日の夕方に電力需給ひっ迫注意報を発令しましたのは記憶に新しく、節電ポイントなど新たな仕組みの発言がなされたりと日本全体が「電力逼迫」という言葉に翻弄されました。

そんな電力逼迫時に様々なコメンテーターがテレビで「異常気象」「通常ではありえない」などと発言されましたが、確かにこの6月の時期で行ったらこの暑さは異常気象と言えるかもしれません。ですが、これだけ毎年異常気象と言っていればもはや考えられる気象状況なのではないでしょうか?

異常=[名・形動]普通と違っていること。正常でないこと。また、そのさま。「この夏は―に暑かった」「―な執着心」「害虫の―発生」⇔正常。(goo辞書抜粋)

もはや普通とは違っていると言えるでしょうか?この先毎年同じことを繰り返して異常気象だったから仕方ない、などといった形で電力逼迫を繰り返してしまうほどおかしい話はありません。

世界各地でも電力逼迫

世界各地でも猛暑に伴い電力需給が逼迫しています。米南部テキサス州では熱波が到来し、同州のエネルギー規制当局は需要家に節電を呼びかけました。また、フランスでは河川の水温が上昇、冷却水に影響するとして原子力発電所の出力を絞る方向になってしまい、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した電力燃料不足が深刻になるなか、気候変動による気温上昇で電力システムに大きな負担がかかっている状況です。

昨年も中国で電力逼迫が発生し、大規模計画停電をするなど、世界各地でも電力逼迫による混乱が発生しています。

新たな再生可能エネルギーも必要だが・・・

7月11日には 東京電力ホールディングス傘下で、再生エネルギー事業を手掛ける東京電力リニューアブルパワー(東京)は、電力使用の少ない夜間にくみ上げた水を日中に流して発電する「揚水発電」を行う神流川発電所(群馬県上野村)を報道陣に公開しました。

綱渡りの電力供給が続く中、「最後の切り札」とされる揚水発電に期待が高まると報じられましたが、本当にこれでいいのでしょうか。

新たな再生エネルギー開発には非常に期待も高まり、今後も開発は必要ですが、もしもの時の仕組みづくり、それぞれの意識改革など、問題は山積みです。

デマンドレスポンスがより普及できるような制度化を!

アメリカでは2005年のエネルギー政策法をきっかけに、デマンドレスポンスの導入が促進されるようになりました。 

日本でもその後、同様の取り組みを行ってきていますが、普及にはまだまだ長い道のりがあります。制度化されれば普及は早いと思いますが、まだまだ問題もあるのが現状です。

ただ、デマンドレスポンスという言葉が普及されれば今後益々その勢いは早まっていくと思われます。皆様の知識の1つとしてこの言葉を覚えて頂ければと思います。