世界のデマンドレスポンス
安定的な電気の需給に貢献する1つの方法がデマンドレスポンス
私たちの暮らしに欠かせない電気。この電気を安定して供給するには、継続的に電気を発電し、必要な需要場所へ電気を供給することです。停電は、その需要と供給が崩れたところで起きます。
その安定的な電気の需給に貢献する1つの方法がデマンドレスポンスです。デマンドレスポンスの仕組みについてはこちらを参照ください。
今回は各国でのデマンドレスポンスの取り組みを紹介します。
例えばアメリカのカリフォルニア州では電力危機による、計画停電や突然の停電が多い背景があり、デマンドレスポンスに対して積極的な活動をしており、アメリカでのデマンドレスポンス参加者全体の20%を占めています。
住宅用、商業用、農業用、工業用を問わず、あらゆるタイプの顧客向けのデマンドレスポンスのプログラムがあり、特定の時間(電力ひっ迫時)には、電力消費量を削減するために何らかの形で報酬をもらうことができます。
顧客には、電子メール、電話などのさまざまな手段で通知され、発動時は自動でエアコンの制御であったり、需要者側が電源設備をOFFや再生可能エネルギーの電力を使用したりと、発電所の建設をなるべくなくす方向に住民や企業が参画しています。
欧州の2つのスキーム
欧州では、間接的デマンドレスポンスと直接的デマンドレスポンスの2つのスキームでデマンドレスポンスが取り組まれています。
間接的デマンドレスポンスでは、時間帯別電力料金や、時間帯別送配電網利用料を設けることにより、需要家のインセンティブに基づく需要削減行動をデマンドレスポンス資源として活用します。
ピーク時の電力単価や時間帯によって料金プランを変更することにより、需要者側が経済的な理由によって、需要削減することを促進します。
直接的デマンドレスポンスでは、卸売市場、バランシング市場、容量市場を含む電力市場において、需要制御に基づくデマンドレスポンス資源を供給側のリソースと同様に取引します。
電力ひっ迫時における電気の単価は変動するため、その間に供給側が需要者側に対して、電力をコントロールすることによって取引します。
フランスでは2017年26.8GWh、2018年では22.3GWh、と多くの電力がデマンドレスポンスによって取引されております。
イギリスでは以下の仕組みを使って電力をうみだしています。
料金インセンティブ:使用時間価格、クリティカルピーク価格、可変ピーク価格、リアルタイム価格、クリティカルピークリベートなど
直接負荷制御:金銭的インセンティブとエネルギー料金の削減と引き換えに、電力会社がピーク時に商用機器のオンとオフを切り替えることができるようにします
日本ではまだまだこれから
日本では太陽光や、蓄電池、貯水ダムなどによってデマンドレスポンスを行っておりますが、まだまだ浸透していません。
今後はデマンドレスポンスによって生まれる電力が価値も持ってき、さまざまな企業が参画し、取引が行われます。
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