COP27がエジプトで開催(2022年11月6日~11月18日)

COP27(国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議)

2022年のCOP27はエジプトのシナイ半島にある、シャルム・エル・シェイクで開催されます。エジプトは、2011年からのテロによる治安悪化に悩まされていましたが、シーシー政権が、その危機をおさめ、「非常事態宣言」を解除しました。シーシー大統領は、その地へ各国の首脳を呼び、エジプトの安全をアピールし、国内のシーシー政権への支持を高める狙いもあるようです。

気候危機対策

脆弱な国や地域社会は、気候変動により、人の命や、農作物等の損失、インフラなどの損害をうけています。温室効果ガスの排出量の少ない地域社会が、気候による最悪の影響に直面しており、対処するための資源もありません。昨年のCOP26では、損失と損害をめぐる議論が盛り上がり、スコットランドは途上国向けの損失と損害の資金に初めて拠出(約274万米ドル)する国となりました。他の国がスコットランドに続くかどうかがCOP27で注目されています。

エジプトが地球温暖化によって受ける影響

・地中海の海面上昇によりナイル川デルタ地域の12~15%に海水が浸み込み、農業への悪影響が発生。

・気温上昇による干ばつで、農作物の収穫量低下や利用可能な水の量の減少。

・エチオピアのナイル川水量の低下によるエジプトへの水供給量の低下。

 温暖化ガス排出削減をめぐるエジプトのような途上国と先進国の負担が主要議題になると言われています。

シャルム・エル・シェイクでの開催の意味

シャルム・エル・シェイクは紅海に面した美しいリゾート地で、自然が守られた土地なので、都市部の大気汚染などの環境問題についても取り組みが進むことになるでしょう。